相 模 原 市 水 素 エ ネ ル ギ ー 普 及 促 進 ビ ジ ョ ン の 策 定 に つ い て
水 素 は 、利 用 段 階 で は 二 酸 化 炭 素 を 排 出 し な い「 ク リ ー ン エ ネ ル ギ ー 」で あ る こ と か ら 、 次 世 代 エ ネ ル ギ ー と し て 期 待 さ れ て い ま す 。国 は 、平 成 2 6 年 6 月 に「 水 素・燃 料 電 池 戦 略 ロ ー ド マ ッ プ 」を 策 定 し 、水 素 社 会 の 実 現 を 目 指 し て い ま す 。ま た 、九 都 県 市 首 脳 会 議 に お い て も 、 水 素 エ ネ ル ギ ー の 普 及 に 向 け て 取 組 を 開 始 し て い ま す 。
こ う し た 中 、本 市 に お い て も 水 素 社 会 の 実 現 に 向 け 積 極 的 に 取 り 組 む 必 要 が あ る こ と か ら 「 相 模 原 市 水 素 エ ネ ル ギ ー 普 及 促 進 ビ ジ ョ ン 」 を 策 定 し ま し た の で 、 お 知 ら せ し ま す 。
な お 、ビ ジ ョ ン に 掲 げ る 施 策 は 、平 成 2 7 年 度 か ら 、平 成 3 2 年 の 東 京 オ リ ン ピ ッ ク や 平 成 3 9 年 の リ ニ ア 中 央 新 幹 線 の 開 業 な ど を 見 据 え な が ら 段 階 的 な 実 施 を 目 指 し て い き ま す 。
∼ ∼ ビ ジ ョ ン の 概 要 ∼ ∼
( 1 ) 目 指 す べ き 姿
① . 燃 料 電 池 に よ る ク リ ー ン な 環 境 の 実 現
燃 料 電 池 自 動 車 、家 庭 用 燃 料 電 池 及 び 産 業 用 燃 料 電 池 の 普 及 に よ り 、二 酸 化 炭 素 排 出 量 を 削 減 し 、 地 球 温 暖 化 防 止 に 寄 与 す る 社 会 を 目 指 し ま す 。
② . 水 素 社 会 を 見 据 え た 新 た な 産 業 振 興
水 素 関 連 産 業 の 育 成 支 援 や 誘 致 に よ り 、 市 内 産 業 の 活 性 化 を 図 り ま す 。
③ . 水 素 を 活 用 し た ま ち づ く り
拠 点 開 発 等 に 伴 う 新 し い ま ち づ く り に お い て 、水 素 エ ネ ル ギ ー を 活 用 し 、電 気 や 熱 の 供 給 イ ン フ ラ を 整 備 す る と と も に 、そ の 特 性 を 活 か し 災 害 に 強 い ま ち づ く り を 進 め ま す 。
( 2 ) 今 後 実 施 を 検 討 す る 施 策 の 概 要
≪ ビ ジ ョ ン の 策 定 経 過 ≫
平 成 2 6 年 7 月 に 庁 内 に「 水 素 エ ネ ル ギ ー 普 及 検 討 会 議 及 び ワ ー キ ン グ 会 議 」を 設 置 し 、 検 討 を 重 ね 、 ビ ジ ョ ン を 策 定 し ま し た 。
① 燃 料 電 池 自 動 車 の 普 及 促 進 市 民 や 事 業 者 に 対 す る 導 入 を 促 進 す る と と も に 、災 害 時 の 電 源 と な る よ う 外 部 給 電 器 の 導 入 を 推 進 し ま す 。 ま た 、 公 用 車 へ の 導 入 も 目 指 し ま す 。
② 水 素 ス テ ー シ ョ ン の 整 備 促 進 定 置 式 水 素 ス テ ー シ ョ ン を 設 置 す る 事 業 者 に 対 し 、支 援 を 行 う と と も に 、移 動 式 水 素 ス テ ー シ ョ ン を 設 置 す る 事 業 者 に 供 給 場 所 を 提 供 し ま す 。
③ 家 庭 用 燃 料 電 池 及 び 産 業 用 燃 料 電 池 の 普 及
発 電 と 給 湯 を 同 時 に 行 う 熱 変 換 効 率 の 高 い 家 庭 用 燃 料 電 池 ( エ ネ フ ァ ー ム ) の 普 及 促 進 を 図 る と と も に 、産 業 用 燃 料 電 池 の 普 及 も 促 進 し ま す 。
④ 水 素 関 連 産 業 の 集 積 ・ 育 成 市 内 産 業 支 援 機 関 と 連 携 を 図 り な が ら 産 ・ 学 ・ 官 で の 共 同 研 究 を 支 援 す る と と も に 、 S T E P 5 0 を 活 用 し 、 水 素 関 連 製 品 を 製 造 す る 企 業 を 誘 致 し ま す 。
⑤ 水 素 タ ウ ン の 形 成 拠 点 開 発 等 に 伴 う 新 し い ま ち づ く り に お い て 、水 素 エ ネ ル ギ ー を 活 用 し た コ ー ジ ェ ネ レ ー シ ョ ン シ ス テ ム の 導 入 を 検 討 し ま す 。
平 成 26 年 12 月 9 日 相 模 原 市 発 表 資 料
お 問 い 合 わ せ 先
環 境 経 済 局 環 境 共 生 部 環 境 政 策 課 電 話 042- 769- 8240
相模原市水素エネルギー普及促進ビジョン( 概要版)
1.現在も様々な利用がされている水素
水素は、従来から化粧品や洗剤の原料として使用されるなど私たちの身近にあり、また、石油コンビナ ートや製鉄所等で工業用にも大量に使用されています。一方、副生物としての水素も活用されています。 2.幅広い利用が期待される水素
水素エネルギーは、技術革新が進み、自動車のみならず船舶や鉄道等の輸送分野をはじめ水素発電、コ ージェネレーションシステムなど様々な用途に利用されることが期待されます。
3.二酸化炭素排出削減への貢献
水素と酸素を化学反応させて電気をつくる燃料電池は、家庭用燃料電池( エネファーム) については給湯 も同時に行われ熱変換効率が80%と高いです。また、燃料電池自動車は走行中二酸化炭素(CO2) を排出しません。さらに、太陽光など再生可能エネルギーから水素を製造することにより二酸化炭素
(CO2)を一切排出しない究極のクリーンエネルギーとなります。 4.災害時への非常電源としての貢献
水素を満タンに充てんした燃料電池自動車は、災害時に家庭の電力1週間分程度を賄うことができます。 停電対応システムを備えた家庭用燃料電池(エネファーム)は自立電源として活用できます。
水素エネルギーの有用性
1.燃料電池によるクリーンな環境の実現
燃料電池自動車、家庭用燃料電池及び産業用燃料電池の普及により、二酸化炭素(CO2)排出量を削 減し、地球温暖化防止に寄与する社会を目指します。
2.水素社会を見据えた新たな産業振興
水素関連産業の育成支援や誘致により、本市の産業の活性化を図ります。 3.水素を活用したまちづくり
拠点開発等に伴う新しいまちづくりにおいて、水素エネルギーを活用し、発電や熱の供給インフラを整 備するとともに、その特性を活かし、災害に強いまちづくりを進めます。
目指すべき姿
水素は、多種多様なエネルギー源から製造が可能であり、利用段階では二酸化炭素(CO2)を排出しない
「究極のクリーンエネルギー」として、エネルギーの安定的な確保や環境負荷の低減などに大きく貢献する次 世代エネルギーとして期待されています。
国は平成26年6月に「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を策定し、3段階のステップ・バイ・ステップ で2040年(平成52年)頃までに水素社会の実現を目指しています。また、九都県市首脳会議においても、 各都県市が連携して水素エネルギーの普及に向けて様々な取組を進めています。
こうしたことから、本市では、快適で豊かな水素社会の実現を目指し、中長期視点から今後展開すべき施策 の方向性を示すとともに、市全体での取組促進を図るため、水素エネルギー普及促進ビジョンを策定しました。
策 定 趣 旨
目指すべき姿を実現するために検討する施策
施策1 燃料電池自動車の普及促進
① 公用車への燃料電池自動車等の導入
公用車への積極的導入を目指すとともに、災害時の電源となる よう外部給電器の導入も目指します。
② 燃料電池自動車等の導入促進
市民や事業者に対し、燃料電池自動車の導入を促進すると ともに、災害時の電源となるよう外部給電器の導入を促進します。
③ 普及啓発活動の実施
水素エネルギーの有用性や安全性を広く市民・事業者に理解していただくため、講演会の開催やイベン ト等の実施、燃料電池自動車の試乗会の開催などにより普及啓発を図ります。
④ 交通事業者への積極的導入促進
バス、タクシーなどの交通事業者に対し、燃料電池自動車の導入を促進します。
施策2 水素ステーションの整備促進
① 設置促進
定置式水素ステーションを設置する事業者に対し、初期投資の支援 を行い、市内各区やインターチェンジ周辺地区など数箇所の効果的な 設置を促進します。
② 運営支援
エネルギー供給事業者と連携し、運営に必要な資格取得を支援し ます。
③ 設置支援
定置式水素ステーション整備までの暫定措置として、移動式水素ステー ションを運営する事業者に供給場所を提供します(市内1箇所予定)。
また、定置式の候補地の情報提供を行います。
施策3 家庭用、産業用燃料電池の普及
① 家庭用燃料電池(エネファーム)の普及促進
発電と給湯を同時に行う熱変換効率の高いエネファームの 普及を加速します。
② 産業用燃料電池の普及促進
2017年(平成29年)の産業用燃料電池の市販予定に併せ、 中小規模事業者に対し、産業用燃料電池の普及を図ります。
③ 公共施設への燃料電池の導入
電気と熱を多く使用する施設(保育園や消防分署など)に産業用燃料電池の 積極的な導入の検討を進めます。
日本初の商用水素ステーション
(尼崎水素ステーション)
【出典】 岩谷産業(株)HP
【出典】トヨタ自動車㈱HP
【出典】東京ガス㈱HP
家庭用燃料電池
施策4 水素関連産業の集積・育成
① 水素に関する産学官連携や共同研究の推進
市内産業支援機関と連携を図りながら産・学・官による共同研究の支援を図ります。
② 水素に関する製品の開発に対する支援
「中小企業研究開発補助金」を活用し、中小企業の水素に関する新製品及び新技術の研究開発に対す る支援を図ります。
③ 水素関連産業の誘致
相模原市産業集積促進条例(STEP50)を活用し、水素や、関連製品を製造する企業の誘致を図 ります。
④ 再生可能エネルギーを活用した水素製造装置の普及
CO2フリーでの水素供給を目指すため、太陽光、木質バイオマスなど再生可能エネルギーを活用し て水素を製造する装置を設置する事業者の支援を目指します。
施策5 水素タウンの形成
① 水素エネルギーを活用したまちづくり
水素エネルギー技術の発展を見ながら、拠点開発等に伴うインフラ整備に合わせ、水素ステーション を設置し、製造した水素を活用し事業所や家庭に電力や熱を効果的に融通する燃料電池コージェネレー ションシステムの導入を検討します。
② 水素エネルギーを活用した防災機能の強化
避難所等の災害時における防災拠点に対し、一時的な電力供給ができるよう燃料電池自動車(外部給 電器を含む)や家庭用燃料電池(エネファーム)の積極的な配備について検討を進めます。
燃料電池自動車( ホンダ クラリティ) の外部給電器
ビジョンを進めていくための課題
水素社会への実現のステップ
相模原市水素エネルギー普及促進ビジョン(平成26年12月策定) 担当 環境経済局 環境共生部 環境政策課 電話 042−769−8240
第3段階(平成39年度までの実施を検討していくもの) 平成39年のリニア中央新幹線開業や小田急多摩線の延伸を見据え、
☆拠点開発等に伴う新しいまちづくりにおいて、コージェネレーション システムによるエネルギーの有効利用を図るとともに、水素ステーション を活用した水素タウンの形成を目指します。
☆CO2フリーで水素を供給できる再生可能エネルギーを活用した水素 製造装置の設置を目指します。
第2段階
(平成28年度から32年度までの実施を検討していくもの) 平成32年に開催される東京オリンピックを見据え、
☆燃料電池自動車の積極的な普及を図ります。
☆家庭用燃料電池(エネファーム)の更なる普及を図ります。
☆水素ステーション(定置式)数箇所の効果的配置を目指します。 第1段階
(平成27年度の実施を検討していくもの) 水素社会に向けた第1歩を踏み出すため、
☆燃料電池自動車の普及を図ります。
☆移動式水素ステーションの開設(市内1箇所)を目指します。
☆家庭用燃料電池(エネファーム)の普及を加速します。
☆講演会、試乗会等の実施により普及啓発を行います。
☆相模原市産業集積促進条例(STEP50)を活用し、 水素関連企業の誘致に努めます。
水 素 社 会 の 実 現
※ この図は、中長期視点から今後展開すべき施策の主な方向性を示したものです。
1.安全性等の市民理解
水素は正しく管理すれば安全なエネルギーであることを、イベント等様々な機会で周知する必要があり ます。
2.更なる規制緩和
国により規制緩和が進められつつありますが、更に規制緩和を推進する必要があります。 3.燃料電池自動車が普及するまでの支援
燃料電池自動車がある程度普及するまでの初期段階では、水素エネルギーを利用する市民及び事業者に 対し、その促進を図るための集中的な支援をする必要があります。
相模原市水素エネルギー
普及促進ビジョン
平成26年12月
相模原市
目 次
1 ビジョン策定の趣旨… … … 1 2 ビジョンの位置付け… … … 2 3 水素エネルギーの有用性について… … … 3 4 災害時における水素の有用性… … … 4 5 国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」における考え方… … … 4 6 本市の目指すべき姿… … … 6 7 目指すべき姿を実現するために検討する施策… … … 6 8 水素社会への実現のステップ… … … 14 9 ビジョンを進めていくための課題… … … 16
1 ビジョン策定の趣旨
相模原市は、地球温暖化対策を推進するため、地球温暖化対策推進条例の 制定や地球温暖化対策実行計画の策定など、市域における温室効果ガスの排 出削減に努めてきました。
水素は、多種多様なエネルギー源から製造が可能であり、利用段階では二 酸化炭素( CO2) を排出しない「究極のクリーンエネルギー」として、エネ ルギーの安定的な確保や環境負荷の低減などに大きく貢献する次世代エネル ギーとして期待されています。また、水素は、家庭用燃料電池や燃料電池自 動車など、多岐にわたる分野において様々な用途に利用される可能性を持ち、 かつ、技術革新により、コスト面でも普及が可能となってきました。
国においては、平成26年4月に「エネルギー基本計画」を閣議決定しま した。計画では、「“ 水素社会” の実現に向けた取組の加速」を進めるとして おり、具体的な取組として(1)定置用燃料電池(エネファーム等)の普及・ 拡大、(2)燃料電池自動車の導入加速に向けた環境の整備、(3)水素の本 格的な利活用に向けた水素発電等の新たな技術の実現、(4)水素の安定的な 供給に向けた製造、貯蔵・輸送技術の開発の推進、(5)“ 水素社会” の実現 に向けたロードマップの策定を行うとしています。
また、平成26年6月には「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を策定し、 2040年( 平成52年) 頃までに3段階のステップ・バイ・ステップで、水 素社会の実現を目指す考えを示しました。
神奈川県では、国、県、政令市、事業者等で構成する「かながわ次世代自 動車普及促進協議会」において「神奈川の水素社会実現ロードマップ( 仮称) 」 の策定に向けて検討中です。
さらに、九都県市首脳会議においても、各都県市が連携・協力して水素エ ネルギーの普及に向けた取組を進めています。
このような状況において、本市においても、快適で豊かな水素社会の実現 を目指し、中長期的視点から燃料電池自動車や家庭用、産業用燃料電池等の 普及などの様々な施策の方向性を早い段階で示し、市民、産業界等市全体で の取組を推進するため、本ビジョンを作成するものです。
1
2 ビジョンの位置付け
水素エネルギーの活用については、平成26年に策定した新・相模原市総 合計画中期実施計画においては、「施策24 地球温暖化対策の推進」におい て、「再生可能エネルギー利用設備等導入促進事業」及び「次世代クリーンエ ネルギー自動車普及促進事業」に位置付けています。
また、平成27年3月の改定に向け現在検討を進めている環境基本計画に おいては、「基本施策1 市民・事業者と協働で築く脱温暖化都市」の中の
「1−2 環境と共生するまちを支えるエネルギーづくり」及び「基本施策 2 人 と 環 境 に や さ し い 交 通 と ま ち づ く り に よ る 脱 温 暖 化 の 推 進 」 の 中 の
「2−1 環境にやさしい交通手段への利用転換の促進」において位置付け る予定です。
さらに、平成24年に策定された相模原市地球温暖化対策実行計画( 区域施 策編) においても、「省エネルギー活動の促進 2 省エネスタイル実践プロ ジェクト」に位置付けられています。
本ビジョンは、こうした市の計画を踏まえつつ、国、県の政策動向や民間 事業者による技術開発や製品販売等の状況に的確に対応できるよう、中長期 的視点に立った本市の水素エネルギー活用関連施策の方向性を示すものです。
新・相模原市総合計画中期実施計画 施策24 地球温暖化対策の実施
再生可能エネルギー利用設備等導入促進事業、次世代クリーンエネルギー自動車普及促進事業
相模原市環境基本計画 基本施策1 市民・事業者と協働で築く脱温暖化都市
1−2 環境と共生するまちを支えるエネルギーづくり 基本施策2 人と環境にやさしい交通とまちづくりによる脱温暖化の推進 2−1 環境にやさしい交通手段への利用転換の促進
相模原市地球温暖化対策実行計画( 区域施策編) 省エネルギー活動の促進 2 省エネスタイル実践プロジェクト
2
3 水素エネルギーの有用性について
(1)現在も様々な利用がされている水素
水素は、無色、無臭で、地球上最も軽い気体であり、水素分子の状態と して存在することはほとんどありませんが、水などのように他の元素との 化合物として地球上に大量に存在しています。
そして、水素は、利用段階で二酸化炭素を排出しない究極のクリーンエ ネルギーであり、従来から化粧品や洗剤の原料として使用されるなど私た ちの身近にあり、また、石油コンビナートでは原油に水素を吹き込んで硫 黄分を取り除き精製する過程として、製鉄所ではステンレス鋼などの表面 の光沢を出すための光輝焼純用の添加剤として使用されています。一方、 様々な化学製品に必要な苛性ソーダを製造する際は副産物として大量の水 素が発生しており、エネルギーとしての活用が期待されています。
(2)幅広い利用が期待される水素
水素エネルギーの技術は、技術革新が進み、自動車のみならず船舶や鉄 道等を含む他の輸送分野、水素発電、コージェネレーションシステム等に 利用されることが期待されており、鉄道車両や水素発電については実用化 に向けた開発が始まっています。このように、水素は、多岐にわたる分野 において様々な用途に利用される可能性を持っています。
(3)二酸化炭素排出削減への貢献
水素と酸素を化学反応させて電気と熱をつくる燃料電池は、熱変換効率 が家庭用燃料電池については約80%と高く、二酸化炭素の排出を抑える ことができ、エネファームとして既に普及が始まり、本年9月には国内発 売台数が10万台を超えています。
また、今年中に販売が開始される予定である燃料電池自動車は、走行中 は二酸化炭素を排出しません。
さらに、化学製品工場等の生産過程から副産物として発生する副生水素 は、水素精製による二酸化炭素が発生しないため、燃料電池や燃料電池自 動車等で使用することで二酸化炭素の排出を抑えることができます。
将来的には、CCS( 二酸化炭素を分離・回収し、枯渇油ガス田や帯水層 等の地下に圧入・貯留する技術) の活用により、二酸化炭素の排出を抑える
3
ことができます。
また、バイオマスや再生可能エネルギーから水素を製造する方法が普及 すれば、水素製造に伴う二酸化炭素の排出をゼロにすることができ、水素 は究極のクリーンエネルギーになります。
4 災害時における水素の有用性
災害時においては、停電、断水等によりライフラインが停止することが多 く、早急に復帰することが重要です。
例えば、水素を満タンに充電した燃料電池自動車は、一般家庭に1週間程 度の電気を供給できることから、電気の復旧までのつなぎに十分なり得るな ど、災害時対応として有用です。
また、停電対応システムを装備した家庭用燃料電池は、ガスの供給があれ ば停電時においても電気を供給することができ、自立電源として活用できま す。
ちなみに、東日本大震災において、ガス管はほとんど被害を受けていない ので、停電対応システムを装備した家庭用燃料電池があれば、電気の復旧ま で対応することができます。
このように、水素は、災害時において、住民生活のための電力の一部をバ ックアップするエネルギーとなり、公共施設等に配置されれば更に効果的で す。
5 国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」における考え方
今年6月に策定された国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」において は、水素社会実現に向けた対応の方向性として、主として技術的課題の克服 と経済性の確保に要する時間の長短に着目し、次のように3段階に分け、ス テップ・バイ・ステップで水素社会の実現を目指すとしています。
フェーズ1( 水素利用の飛躍的拡大) 現在∼
足元で実現しつつある、定置用燃料電池や燃料電池自動車の活用を大き く広げ、我が国が世界に先行する水素・燃料電池分野の世界市場を獲得す る。
4
家庭用燃料電池については、2020年( 平成32年) に140万台普及 させ、燃料電池自動車については、2015年( 平成27年) までに市場投 入させ、燃料電池バスについては、2016年( 平成28年) に市場投入し、 水素ステーションについては2015年( 平成27年) 内に四大都市圏( 首 都圏、近畿圏、中京圏及び福岡・北九州圏) を中心に100箇所程度確保す る。
フェーズ2( 水素発電の本格導入/大規模な水素供給システムの確立) 2020年代後半に実現
水素需要を更に拡大しつつ、水素源を未利用エネルギーに広げ、従来の
「電気・熱」に「水素」を加えた新たな二次エネルギー構造を確立する。 家庭用燃料電池については、2030年( 平成42年) に530万台普及 させる。
フェーズ3( トータルでのCO2フリー水素供給システムの確立) 2040年頃に実現
水素製造にCCSを組み合わせ、再生可能エネルギー由来水素を活用し、 トータルでのCO2フリー水素供給システムを確立する。
また、2010年( 平成22年) 3月に、主要な国内外の自動車メーカー、 国内のエネルギー関連産業が参画している「燃料電池実用化推進協議会」 は、2025年( 平成37年) 時点で燃料電池自動車200万台、水素ステ ーション1000箇所程度を普及させると発表しました。
出典:経済産業省HP
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6 本市の目指すべき姿
水素は、これまで述べたように様々な用途に使用される可能性を秘め、災 害時にも有用であり、地球温暖化防止にもなることから、本市において水素 を有効活用し、より快適な環境の実現など市民生活の向上を図るため、次の 3つの目指すべき姿を示します。
(1) 燃料電池によるクリーンな環境の実現
使用時に二酸化炭素を排出しない燃料電池自動車や、エネルギー効率が 高い家庭用燃料電池及び産業用燃料電池を普及させることで、二酸化炭素 排出量を削減し、地球温暖化防止に寄与する社会を目指します。
(2) 水素社会を見据えた新たな産業振興
市内には「SIC燃料電池研究会」という、燃料電池について研究を進 めている団体があるほか、工場等に水素を製造供給している事業者もあり、 水素関連産業が発展する下地があります。
そこで、水素に関係する部品を製造する企業等の水素関連産業の育成支 援や誘致により、本市の産業の活性化を図ります。
(3) 水素を活用したまちづくり
インフラ整備をする際に、事業所や家庭に水素ステーションで製造した り水素を供給するとともに、各施設に燃料電池コージェネレーションシス テムを導入し、電気や熱を効果的に融通するインフラを整備し、エネルギ ー効率の高いまちづくりを検討します。
また、避難所等の災害時における防災拠点に対し、一時的な電力供給が できるよう燃料電池自動車( 外部給電器を含む) や家庭用燃料電池( エネフ ァーム) の積極的な配備について検討を進めます。
7 目指すべき姿を実現するために検討する施策
目指すべき姿を実現するため、次の5つの施策の実施を検討します。 施策1 燃料電池自動車の普及促進
公用車への導入や、市民や事業者による購入に対する補助等により、燃 料電池自動車の普及を促進するため、次の4つの事業の実施を検討します。
(1)公用車への燃料電池自動車等の導入
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燃 料 電 池 自 動 車 は 、 充 て ん 時 間 が 3 分 程 度 で あ り 、 1 回 の 充 て ん で 600キロメートル程度走行します。また、外部給電器に接続すること により災害時の非常電源として利用できることから、公用車への導入を 目指すとともに、外部給電器の導入も目指します。
(2)燃料電池自動車等の普及促進
燃料電池自動車は、市販化されたものの、まだまだ価格が高いため、 市民及び事業者への普及を促進するため、国の補助制度等と連動して、 市民、事業者に対する燃料電池自動車の購入費用の補助による導入の促 進を検討します。
また、災害時の電源となるよう外部給電器の導入を促進するとともに、 外部給電器の導入者には災害時に緊急を要する市民等に対し、電力の提 供をお願いすることも検討します。
(3)普及啓発活動の実施
水素エネルギーに関し、その有用性や安全性などを広く市民及び事業 者に理解してもらうため、イベントを活用した燃料電池自動車の試乗会、 エネファーム等の水素エネルギー全般についての講演会の開催などによ り、普及啓発を図ります。
(4)交通事業者への積極的導入促進
事業用車両についても数年内には市販化される予定であり、こうした 動向を見ながら、バス、タクシーなどの交通事業者が燃料電池自動車を 導入する際において、購入費用の補助等による導入促進を検討します。
施策2 水素ステーションの整備促進
水素ステーションを設置しようとする事業者等に対し、設置支援等によ
今年発売予定の燃料電池自動車 燃料電池バス
出典:トヨタ自動車㈱HP
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り、市内への誘致を図るため、次の3つの事業の実施を目指します。
(1)設置促進
水素ステーションについては、国の「水素・燃料電池戦略ロードマッ プ 」 に お い て 、 2 0 1 5 年 度 ( 平 成 2 7 年 度 ) 内 に 四 大 都 市 圏 を 中 心 に 100箇所程度を設置することを目標にしています。
しかしながら、現状では建設費用として6億円程度かかっており、そ のうち国は最大2.8億円( 平成26年度) 補助していますが、事業者負 担はまだまだ大きいです。
このため、本市においても、初期投資に対する支援を行い、水素ステ ーションを設置する事業者に対し、市内各区やインターチェンジ周辺地 区など数件の効果的な設置を促進します。
(2)運営支援
水素ステーションを設置した後においても、実際の運営には高圧ガス 保安法における丙種化学( 特別試験科目) 以上又は乙種機械以上の免状を 保持している者の配置が必要となります。
また、資格取得のほか、水素取扱の実務証明として6ヶ月の研修が必 要であることから、資格者の配置については、資格の取得に対し、エネ ルギー供給業者と連携して支援します。
(3)設置支援
ア 水素ステーションの誘致
水素ステーションは、運営面から、当面、ガソリンスタンドとの併 用が有効です。しかし、この場合、約1,800平方メートルの設置 面積が必要となり、候補地がなかなか見つからないのが現状です。こ のため、本市が市内に水素ステーションの設置を検討している事業者 に対し、本市の交通の利便性を積極的にアピールしながら、水素ステ ーションの誘致を図ります。
この場合、地域バランス等を考慮し適正配置がなされるよう誘導し ていく必要があります。
また、定置式水素ステーション整備までの暫定措置として、移動式 水素ステーションを運営する事業者に供給場所を提供し( 市内で1箇
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所を予定) 、定置式水素ステーションについては、候補地の情報提供を 行います。
イ 企業間のマッチング
市内に水素ステーションの設置を検討している事業者は、市内にお ける適地を知らないことも多い状況です。一方、市内における土地の 有効活用を検討している企業も存在することから、水素ステーション を設置しようとしている企業と土地を活用しようとしている企業との マッチングを図ります。
( 参考) 水素ステーションについて
面積 1,800㎡程度 ( ガソリンスタンドと併用の場合) 600㎡程度 ( 水素ステーション単独の場合)
供給能力 340N㎥/ h のステーションの場合
⇒1時間当たり6台の満充てんが可能 ( FCV1台に充てんする水素量は50Nm3) 充てん時間 3分程度/ 台 ( 空から満充てんまで)
建設費 5∼6億円程度
設置に係る国の補助( 平成26年度) 最大2.8億円
日本初の商用水素ステーション( 尼崎水素ステーション) 出典:岩谷産業㈱HP
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施策3 家庭用燃料電池及び産業用燃料電池の普及
家庭用燃料電池及び産業用燃料電池を普及させるため、次の3つの事業 の実施を検討します。
(1)家庭用燃料電池( エネファーム) の普及促進
国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」においては、家庭用燃料電 池の普及目標台数を2020年( 平成32年) に140万台、2030年 ( 平成42年) に530万台としています。
本市においても、既に平成25年度からエネファームへの補助を行っ ています。エネファームは熱変換効率が高く、また、天候に左右されず 発電も可能であり、災害時の有用性もあることから、普及を加速します。
(2)産業用燃料電池の普及促進
2 0 2 5 年 ( 平 成 3 7 年 ) の 産 業 用 燃 料 電 池 の 市 場 規 模 は 、 全 世 界 で 7, 000億円に達するとの試算があり、産業用燃料電池は大きく飛躍す る可能性を秘めています。
また、2017年( 平成29年) には、発電効率が比較的高いSOFC ( 固体酸化物型燃料電池) 型の市場投入が予定されています。
本市においても、中小規模事業者に対し産業用燃料電池の積極的な導 入を図るため、国や神奈川県の設置補助の動向を見ながら、既に枠組み のある中小規模事業者省エネルギー設備等導入支援事業及び中小企業融 資制度の活用により普及を図ります。
(3)公共施設への燃料電池の導入
本市の施設においても、省エネ・創エネの観点から燃料電池を積極的 に導入する必要があり、市の施設( 例えば保育園・消防分署等電気と熱を 大量に使用する施設) に産業用燃料電池の積極的な導入の検討を進めま す。
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施策4 水素関連産業の集積・育成
水素関連製品の研究開発に対する補助や、水素関連産業を市内に誘致す ること等により、水素関連産業を集積・育成させるため、次の4つの事業 の実施を検討します。
(1)水素に関する産学官連携や共同研究の推進
水素エネルギーの活用技術は、まだまだ発展途上にあり、水素に関連 する製品の開発に関し、市内事業者が参入する機会が充分あります。
こうしたことから、市内で水素関係の事業を行っている事業者、水素 の研究を行っている大学等と連携を図りながら産・学・官での共同研究 の支援を図ります。また、市内の産業支援機関を活用し、企業間のマッ チングを図るとともに、企業間の共同研究に対し、既に枠組みのある「新 技術実用化コンソーシアム形成支援事業」の活用が見込まれます。
エネファーム(家庭用燃料電池) 出典:東京ガス㈱HP
出展:㈱さがみはら産業創造センターHP
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(2)水素に関する製品の開発に対する支援
水素エネルギー関連産業は、今後急速に拡大することが見込まれ、市 内事業者による製品開発を促進する必要があります。
こうしたことから、既に枠組みのある「中小企業研究開発補助金・行 政課題対応枠」の補助制度を活用し、中小企業の水素に関する新製品、 新技術の研究開発に対する支援を図ります。
(3)水素関連産業の誘致
水素関連産業は、今後、エネルギー供給や環境保全の観点から、大き く発展する要素を持っています。
現行の相模原市産業集積促進条例( STEP50) は、平成27年3月 末までの期限となりますが、本市の基幹産業である製造業は市内企業へ の経済波及効果や正規雇用の促進に大きな効果をもたらすものであり、 今後も製造業を中心とした産業集積基盤を形成していく必要があります。 今般、STEP50の改正を行い、これからの本市経済を牽引し、強固 な産業集積基盤の形成を更に推し進める産業を「リーディング産業」と して位置付け、「航空宇宙」、「環境」や「再生可能エネルギー」等の産業 の集積を促進するほか、工業用地の保全など製造業が進出しやすい環境 を整備し、平成27年4月からより戦略的な企業誘致を進めていきます。
なお、現状の奨励措置は、①土地取得奨励金及び建物建設奨励金、② 固定資産税及び都市計画税の不均一課税、③雇用奨励金などがあります。
(4)再生可能エネルギーを活用した水素製造装置の普及
国の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」においても、長期的には「ト ータルでのCO2フリー水素供給システムの確立」を目指すとしていま す。
現在、化学工場等で化学製品製造の際の副産物として発生した水素は、 エネルギー事業者により集められ、エネルギーとして有効活用されてい ますが、CO2も排出されています。
一方、CO2を排出しないで水素を製造することが可能となれば地球 環境に大きく寄与できることから、木質バイオマスや太陽光から水素を 製造する技術の開発も進められています。本市においてもCO2フリー
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での水素供給を目指し、木質バイオマスや太陽光から水素を製造する装 置を市内に設置する事業者の支援を図ります。
施策5 水素タウンの形成
水素タウンを形成するため、次の2つの事業の実施を検討します。
(1)水素エネルギーを活用したまちづくり
水素社会を可視化し、二酸化炭素の排出が少ない社会を目指すため、 水素エネルギー技術の発展に合わせ、拠点開発等に伴うインフラ整備と ともに、水素ステーションの設置を行い、水素ステーションで製造した 水素を事業所や家庭へ供給することを検討します。
また、製造した水素を活用し、事業所や家庭に電気や熱を効果的に融 通する燃料電池コージェネレーションシステムの導入を検討します。
例:当麻地区、麻溝台・新磯野地区、橋本駅周辺地区、相模原駅周辺 地区、民間の大規模開発等
埼玉県庁にあるソーラー水素ステーション 出典:本田技研工業㈱
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(2)水素エネルギーを活用した防災機能の強化
水素は、災害時対応として有用であり、例えば、燃料電池自動車を電 源にして電気を供給することができ、また、停電対応システムを装備し た家庭用燃料電池は、ガスの供給があれば停電時においても電気を供給 することができることから、避難所等の防災拠点に対し、一時的な電力 供給が出来るように燃料電池自動車( 外部給電器を含む。) 及びエネファ ームを積極的に配備することを検討します。
8 水素社会への実現のステップ
これまで述べてきた施策を実施する時期については、すぐに実現できるも のと技術的・経済的理由により実現に時間がかかるものがあります。
本市としては、平成27年度中に水素社会へ向けた第一歩を踏み出し、そ の後平成32年に開催される東京オリンピックを見据えて加速度的な普及を 図り、更に平成39年のリニア中央新幹線の開業を見据え市内全体への普及 を図る3段階に分けて水素社会の実現を目指します。
第1段階( 平成27年度の実施を検討していくもの)
(1)公用車への燃料電池自動車等の導入 併せて外部給電器の導入も目指します。
(2)市民、事業者に対する燃料電池自動車の普及促進 併せて外部給電器の購入も促進します。
(3)普及啓発活動の実施
燃料電池自動車の試乗会や、水素エネルギーの普及に関する講演会の 実施などにより普及啓発を行います。
(4)水素に関する産学官連携や共同研究の推進
燃 料 電池 自 動車 ( ホ ンダ ク ラリ テ ィ ) の 外部給電器
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市内産業支援機関と連携を図りながら産・学・官での共同研究の支援 を図ります。
(5)水素関連産業の誘致
STEP50を活用し、水素製造や、関連製品を製造する企業の誘致 を図ります。
(6)水素に関する製品の開発に対する支援
「中小企業研究開発補助金」を活用し、中小企業の水素に関する新製 品及び新技術の研究開発に対する支援を図ります。
(7)移動式水素ステーションの開設支援
定置式水素ステーション整備までの暫定措置として、移動式水素ステ ーションを開設しようとする事業者に対し、設置場所を提供します。( 1 箇所)
(8)家庭用燃料電池の普及促進
家庭用燃料電池の普及を加速させます。
第2段階( 平成28年度から32年度までの実施を検討していくもの) 平成32年に開催される東京オリンピックを見据え、次の施策の実施を 検討します。
(1)燃料電池自動車等の購入促進
燃料電池自動車及び外部給電器の購入を促進し、積極的な普及を図り ます。
(2)定置式水素ステーションの設置支援 数箇所への効果的設置を目指します。
また、設置しようとする事業者に対し、設置場所の情報提供等の設置 支援に努めます。
(3)民間のバス事業者への燃料電池バスの導入促進
2016年( 平成28年) の市場投入に併せ、市内バス事業者による導 入の支援に努めます。
(4)家庭用燃料電池の普及促進
家庭用燃料電池の更なる普及を図ります。
(5)産業用燃料電池の導入促進
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市場投入に併せ、産業用燃料電池の普及を図ります。 ( 第1段階から継続して実施を検討していくもの)
・公用車への燃料電池自動車の導入
・水素に関する製品の開発に対する支援
・普及啓発活動の実施
・水素に関する産学官連携や共同研究の推進
・水素関連産業の誘致
第3段階( 平成39年度までの実施を検討していくもの)
本市では、平成39年のリニア中央新幹線開業や小田急多摩線の延伸を 見据え、橋本駅周辺地区、相模原駅周辺地区においても新たなまちづくり が進められています。
こうしたまちづくりにおいては、積極的に水素を活用したコージェネレ ーションシステム及び水素発電による電力供給や水素ステーションの整備 を検討します。
また、木質バイオマス、太陽光などによる再生可能エネルギーを活用し た水素を製造する装置の設置を目指します。
9 ビジョンを進めていくための課題
水素エネルギーの普及については、技術開発と市場投入、規制緩和等によ り、普及する下地が徐々に出来つつありますが、水素社会の実現に向け、ビ ジョンに掲げる施策を進めていくには、次の課題を克服する必要があります。
(1) 安全性等の市民理解
水素は爆発し、危険だという認識を持つ人がいますが、燃料電池自動車 や水素ステーションには、水素を安全に管理するための様々な仕組みがあ り、正しく管理すれば安全なエネルギーであることをイベント等様々な機 会を捉え、周知する必要があります。
(2) 更なる規制緩和
これまでも、市街地に設置される水素ステーションにおける水素保有量 の増加等、水素ステーション及び燃料電池自動車についての材料、立地等 の規制緩和が国により進められつつありますが、燃料電池自動車の普及に
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は、例えば水素ステーションでのセルフ充てんの実現、公道上の充てんの 実現等、更に規制緩和を推進する必要があります。
(3) 燃料電池自動車が普及するまでの支援
燃料電池自動車の発売当初は、自動車の生産台数も少なく、車両1台当 たりの価格も高価です。また、水素ステーションの運営についても、燃料 を供給する車両が少ないことから、苦戦を強いられることが予想されます。
このため、ある程度普及が進むまでの初期段階では、水素エネルギーを 利用する市民及び事業者に対し、その促進を図るため集中的に支援する必 要があります。
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相模原市水素エネルギー普及促進ビジョン 平成26年12月策定
発行 相模原市( 環境経済局環境共生部環境政策課) 住所 相模原市中央区中央2−11−15
電話 042−769−8240